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建築部材の名称と役割

以前よりご要望が多かった建築部材の種類と名称について「もりの小屋」の工事を例に簡単におはなしします。

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・土台(どだい):基礎の上において、柱、間柱などを立てるためのベース。
          普通は105~120mmの正角が使われますが、この建物では
          調達した原木の都合で、90x60mmの平角を充当しています。

・柱(はしら):建物の上部構造を垂直にささえる、文字どうり「柱」です。
        この建物では90x90mmを使用、一般建築では105~120mm角が
        標準です。

・桁(けた):柱の上に水平に載る構造を「胴廻り」といいます。
       その長辺をなす部材です。寸法は90x120mm。
        同時に垂木を始め屋根部材を軒で支える役割もあわせ持ちます。

・妻梁(つまばり):胴廻りの妻部分(短辺)をなす部材です。
           小屋束のベースとなります。この例では90x60mm平角を二本
           貼りあわせて、桁と同じ90x120mm寸法としています。

・梁(はり):胴廻りがなす四角形が歪むのを避け、屋根の中央部を力強く支えます。
       一般建築では松材の大きな断面の材が使用されますが、この建物では
       桧の90mm厚を使用しています。

・大引(おおびき):土台間の約3尺間隔で床を支える材です。

・大引束(おおびきつか):大引を地面から垂直に支えます。

・根太(ねだ):画像には写っていませんが、大引の上に1尺(303mm)間隔に
        取り付ける床下地材です。45mm角が使用されます。

・半柱(はんばしら):柱と同じ役割ですが、およそ正角柱の寸法の半分です。
          この建物では開口部の両サイドに90x60mmを使用しています。
          従って正角の柱は四隅の4本のみです。

・間柱(まばしら):柱と柱(あるいは半柱)の間1.5尺間隔に立てられる補助柱です。
           外壁材の下地としても重要な役割があります。

・筋交い(すじかい):建物が傾くのを防ぐ材。
             耐震対策のために重要な役割をもちます。

・火打ち梁(ひうちばり):胴廻りの四隅が直角を保つ役割をもちます。

・母屋(もや):棟木から軒の間の線において屋根をささえます。

・棟木(むなぎ):屋根の頂点を支える材、この線が文字どうり「棟」です。

・小屋束(こやづか):母屋、棟木を垂直に支えます。
            長さを調整して屋根に勾配を与える役割もあります。

・垂木(たるき):屋根下地材を打ち付ける45mm角寸法の材。
          棟から「垂」れている「木」の意とおもいます。

・面戸板(めんどいた):軒で垂木と垂木の間をふさぐ板。
              風の流入と異物の侵入を防ぎます。

ソーラー発電プロジェクト

「もりの小屋プロジェクト」の全容は、カテゴリ「宙塾」をクリックしてご覧ください。

竣工したばかりの「もりの小屋」にソーラー発電パネルが付きました。

Sora

15Wパネルが二枚、最大で2Aを発電します。日中平均で1A程度で、夏場の発電量は一日あたり100W/h程度と予想されます。大きさは二枚で幅80cm近くですが、屋根にのせると小さく見えます。Dscn0770s 室内にはバッテリーやインバーターも収容できるコントロールパネルを製作して、発電パネルの直下に置きました。
このコントロールパネルは、発電量と比較して、やや大掛かりな内容となっていますが、発電された電圧電流、負荷に供給する電圧電流が同時に目視できることが特徴です。

S_2 これにより、子供たちの電力需給に関する学習教材として、おおいに役立つと期待しています。
限られた電力で、いかに上手に家電製品を利用するか?消費電力の少ない家電製品は?を考え、また純抵抗を使ってオームの法則の学習にも利用できます。

本体の完成と付帯工事

4月17日、宙塾 菜の花まつりで、この建物は晴れてみなさんの前にお披露目することができました。

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この建設作業にかかわった多くの皆さんに祝福され、お手伝いをしてくれた子供たちも楽しそうに建物を使っているようでした。

当日の後も残る作業を続け、雨樋の取り付け、基礎周辺に砂利を敷き詰めた犬走りの整備などを行いました。

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玄関ドア前は、当初の計画どうりウッドデッキを製作しました。

Wooddeck

これに充当した材料は、理事長宅の庭にあった立木を伐採した桧丸太のうち、比較的径の大きな曲り材を利用しています。
庇(ひさし)の垂木と手すりの材料は、誓多林の山林で間伐した小径木、他、雑多な部材は本体工事で余った材料を最大限に利用して、用意した材料をほぼ余すとこなく使い尽くしました。

ここまでの完成を見たのはゴールデンウイーク頃、宙塾の総会が開かれた前後でした。

内装工事

お披露目の予定、4月17日まで2週間を切ったころ、外装工事をほぼ終えましたが、限られた作業時間で、内装工事の全てをお披露目までに仕上げることは無理か?とおもわれていました。

当初、床板は既製品のフロア材を利用する予定でしたが、当時非常な品薄で逼迫していた針葉樹構造用合板が運良く、それもなんと表面無節の板が必要枚数(6枚)入手できました。
これをサンダー仕上げし、オイルフィニッシュと透明ウレタンで軽く塗装しました。

壁面は南北9尺間の面は、桧板材を面取り加工したものをブロック状に横張り、これにて用意した桧板材はほとんどを使い尽くしました。

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東西12尺間に充当する壁材は、それを見越して当初より別の素材を検討していました。
在庫処分品の中から、必要枚数を勘案して選定したのが、2x8尺サイズの押入れ用プリント合板です。この板の柄は、シナベニヤの風合いを模してあり、桧材との色彩調和がいいようです。

これらの作業でもNALK奈良さんの方が電気工事を引き受けていただいたり、お披露目前日には、理事長自ら壁材張りの突貫工事に勤しんでいただいたおかげで、17日には建物本体の工事はすべて完了しました。

外装工事

上棟の後、工程はあわただしく進行しました。
屋根は天井材も兼ねる野地板(下画像)張り上げの上、防水シートを敷き、その上にカラートタン波板を打ち付けとしています。

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ここではNALK奈良さんより多数のお助けをいただいて、雨天に遭遇することもなくスピーディーに作業をこなせました。

開口部は、新規に購入したアルミサッシで、東西二ヶ所の窓(サイズ1700x770)およびテラス戸(1700x1800)を設けました。
南側、玄関ドアは、理事長宅で長らく保管されていた戸板を活用、別途ドア枠を製作、ドアハンドル、兆番の取り付けは、私自ら行いました。この作業は初めての経験で、細かいところの仕上は不十分ではありますが、どうにか機能をはたしています。

さて、この建物の大きな特徴のひとつに、桧板材による「鎧張り」の外壁があります。
この工法は日本建築の腰壁によく見られ、欧米の木造建築でもポピュラーです。
昨今では、ログ建築とならんで、DIY建築では好んで採用される外壁のようです。

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東側外壁は、窓下の部分を真壁位置に板を張上げ、学習目的で間柱や筋交いが見られる構造にしてあります。

この建物では、小径木の木皮を最大限に利用する目的で、60~120mm幅の桧板材を外壁のみならず内装材にも充当しています。

桧材ばかりを全ての部分で使うと、どうしてもノッペリしがちなので、そこはほんの少しアクセントを入れる工夫が施してあることを、建物の画像から読み取っていただければありがたいです。

上棟

年は明けて2011年1月、基礎工事と土台伏付けを行い、2月中頃から構造材の仕込み作業を数日にわけておこないました。
協力してくれた子供たちには、ホゾ作りなど少し難しい作業もありましたが、みんなよく協力してくれて、だいじな構造材の一部として役立っています。

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上棟日は3月12日。

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午前中に大方の組み上げが終わり、午後には理事長が棟木を打ち込み、お菓子撒きもあり、ささやかな上棟式となりました。

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翌13日は引き続き屋根仕舞いの作業。
雨の心配があるので、野地と屋根材の施工は短期間で済まさねばなりません。

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この野地板は、柱材などを取ったあとの木皮を利用、片面をプレーナー仕上げして、天井材をも兼ねる仕様となっています。

小屋の着工

着工に先立ち、構想に基づいて、設計と大まかな工程別のイラストを作成しました。
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設計図以外は、なんと「チラシの裏」にフリーハンドで描画、ずいぶんいい加減な準備?と思いつつ、これが全部で10枚近くになりました。

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この小屋の構造は、主幹材に桧90mm巾を使用、軸組み平屋構造で、外壁にも桧板材を利用しています。
計画以前は、ログハウス的な構造との希望も一部であったのですが、原木の調達量が限られるため実現は困難と判断して、オーソドックスな軸組み工法を採用しました。

原木の製材に際しては、小径木の徹底的な有効利用、たとえば90mm角に達しない丸太は90x60mm寸法に製材し、その利用先を設計時点で考慮する、あるいは、角をとった後の木皮(三日月状の材)は12mm厚の板に製材して外壁や野地板に利用など、供給を受けた限られた数の丸太を、徹底して「どこまで使えるか?」の限界に挑戦しました。

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スタートは「間伐」

2010年10月、奈良市誓多林町の山林です。

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ここは約30年前に桧の苗木を植林、現在多くが胸高で直径10cm強の太さに成長しています。
数年前から植林密度が高い個所で成長の悪い立木を間伐して、工作材料に流用しています。

今年ここで間伐した丸太は少数にとどまりましたが、エントランスのウッドデッキの材料として活用されています。

ここ以外に、NPO法人森づくり奈良クラブさんの活動フィールドにあたる、奈良市矢田山や柳生の山林からも、軽トラック2台分の間伐材原木を貰い受け利用させていただきました。

続く12月中旬、製材所(当ブログ主の会社)にて製材、柱、桁、梁などの主要な構造材が用意されました。

宙塾 「もりの小屋」プロジェクト

2011年4月、NPO法人 宙塾 北永井フィールドに「もりの小屋」が完成しました。

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この建物は、昨年秋から計画をはじめ、それ以来すべての期間をとおして、私がお手伝いを引き受けさせていただきました。

この建物は、人工林の間伐によって得られた木材を有効利用することによって、建設作業を通じて会員のみなさんやイベント参加のみなさんに、森林保護を啓蒙する目的をあわせもちます。

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工事にあたっては、会員のみなさんや、塾外からもNALC奈良さんなど多数のご協力を得て各工程の分担をおねがいしました。

2011年4月17日、完成式でみなさんにお披露目したあと、残る付帯工事を逐次進め、5月初旬に現在の姿を見るにいたりました。

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今後、宙塾の展示スペースとして、活動拠点として有効に利用されることが期待されます。

「もりの小屋プロジェクト」の全容は、カテゴリ「宙塾」をクリックしてご覧ください。

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