季節は12月、冬となりましたが、ボートの上では過ごしやすい日々に恵まれています。ことに密閉できるキャビンの中では、日差しがあると暖房の必要はほとんど感じません。天気の良い休日には、どこという目的地はありませんが、播磨灘をあちこちクルージングしています。ただし、このあたりは風向きが西から北西のとき海況が不安定になる傾向があり、そんなときは桟橋に係留したまま艇内ですごしています。自分だけのあたらしい「部屋」がもうひとつ増えたという感じです。
さて、キャビン内でCDをかける場合、先述のようにポータブルDVDプレーヤーよりアナログにてMDレシーバーに結んでいましたが、ケーブル長が4mもあり、決して良い音質とは思われず、何らかの改善策を検討していましたが、この1ヶ月ほどの間にデジタル伝送と外着けDACによるグレードアップを実行しました。
当初、DACは自作品で用意すべくいろいろ検討していたのですが、ある程度のクオリティーをもって、かつ12V単一電源で動作できる回路が必要で、設置するスペースがスロットルレバー近傍の実に狭い空間しか用意できないことから躊躇していました。
そこへもって、この用途にうってつけのDACが完成品でみつかりました。その名も「Dr.DAC」。
この機器はDA変換にAKM(旭化成)のAK4395を使用、出力アンプにバーブラウンのOPアンプOPA2134PAが投入されています。このOPアンプはオーディオ用として広く定評をもつOPA604APなどと同等に近いクオリティーを持ち(と私は思う)、それをDC-DCコンバーターにて±15Vで電源供給されているという、自作品ではなかなか出来ない仕様が小さい筐体につまっています。なんせ、このフネのオーディオ装置の中で最も高価な機器でありますから。(笑
まず、DVDプレーヤの同軸出力から同軸ケーブルでDACに接続してみました。実に元気のいい音です。多少荒削りなところはありますが、あとでアンプやスピーカーの調整で良い方向に追い込みが可能な範疇です。
しかし、新たな問題が浮上しました。艇体がFRPのため、金属ボディーアースのできる車とは異なった対処が必要です。
・車のようなボディーアースによるシールド効果を期待できない。
・電源ラインはDC12V単一のため、マイナス側は他機器と共通にせざるを得ない。
・したがって、どうしても信号のシールド線と電源により接続機器間で長いループになる。
で、ワイパーなどモーターを使う電装品を起動すると、デジタルラインがノイズを拾って一時音声が気絶するという症状が出ました。光接続にすれば、一挙問題解決なんですが、トランスポートとなるDVDプレーヤーには同軸出力しかありません。
そこで作ったのがこれ。74HCU04の2ユニットとTOSリンクで組んだ同軸出力を光送出させるユニットです。
ジャノメ基板での配線は久しぶりで、ランドタッチが2ヶ所ばかり発生、それを見つけるのによけいな時間をとり、この小さな基板を配線するのに足かけ二日かかってしまいました。視力の低下は予想以上に進んでいます。
そんなこんなでこの作業に腰を上げてから2週間ほどをかけて、ようやく光送出ユニットの艤装を完了しました。ポータブルDVDプレーヤーの後ろにある小さい黒箱がそうです。
クルージングの際は、いつものように好きなディスクをかけて自宅にいる時と何ら変わらずゴキゲンで楽しめます。
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